8団の礎(いしずえ)
BPのことば(7)
「スカウトはどんな小さな事でも見逃してはならない。
のみならず自分の目、鼻、手を使うことを忘れてはならない、それにも増して大切なのは頭を使うことである。頭を使って自分が見たこと、聞いたことの意味を知ることができるからである。」
3月は年度末、一年間の活動のまとめをする時です。
今の部門で一年間、リーダーと一緒に、スカウト同士で、自分ひとりで、と少女たちはいろいろなことを見たり、聞いたりして活動を重ねてきたと思います。
その一つひとつは2度と繰り返しができない、かけがえのないたった一度の経験です。
一つの活動が終わったら、そのことをきちんと整理して、自分の感想や意見を添えて記録を残しておくことが大切です。
行った、見た、聞いただけでなくそのことの意味を考え、自分の思いを表現することが自立した人になる訓練です。
リーダーは一人ひとりのスカウトの取り組み状態を点検し、まとめをすることを励ましてあげるようにしたいですね。
レンジャーリーダー 松下 倶子
BPのことば(8)
「少女は、仲間または協力者として育てられるべきで、人形のように育ててはいけない。
見た目だけでなく、女性も国家の繁栄に本当に貢献すべきである。」
「少女は重要な人々である。
なぜなら、一国の母親たちがよい市民であり、品格ある婦人であれば、
その息子たちにも、よい市民の資質や品格が欠けないよう気をつけるであろうから。」
今回は2つのことばを取り上げました。
最近、ものごとを褒める最高の言葉として「かわいいっ!」がよく使われているようですね。
それだけの価値観で全てのものごとを判断していいでしょうか。
「かわいい!」、「わかい!」、「びじん!」・・・といった価値は、女性にとって大事なことかもしれません。でも、そういうことは、神さまからそれぞれが与えられた賜物で、その人の手柄ではありません。
そうした賜物に恵まれている人も、そうでもない人も、自分の考えを持たず、ただにこにこして、甘えているだけのお人形さんのように育ってほしくないとBPは望んでいました。
女性を、物事について、自分で判断し、意見を持ち、他の人のためになることをしようとする女性を育てたい、ガールスカウトはそのための教育の場であるというのです。
さらにBPは、女性の教育は非常に大事だといろいろな機会に発言されていたようです。
2つ目のことばはその一つです。
「3人の少年を教育するよりは1人の少女を教育する方が価値がある、
なぜならば、一人の少女はやがて母となり、2人、3人の子どもに教育の成果を広げていくのだから。」という意味のことばも残しています。
ガールスカウトは英国ではじまったとき、スカウト(斥候、偵察員)ということばではなく「ガールガイド」と名づけられました。
私は少女の頃、その意味は「少女はやがて、家庭にあって夫や子どものよいガイド(導き手、指導者、案内人)になるように」という願いがあったからだと教えられました。
新年度の始めにあたって、リーダーもSCAPPも団委員も、少女たちに関わるそれぞれの使命をもう一度思い直して、次代を担う優れたガイド育てに取り組んで行きたいと思います。
テンダーフット部門リーダー 松下 倶子