8団の礎(いしずえ)
BPのことば(15)
今回特別 BP著「ローバーリング ツウ サクセス」P266から
「私は君に実行を奨めたいことがある。
そのひとつは驚くべき古典、つまり聖書を読むことだ。それは神の啓示を読み取れる上に、君たちはそれが歴史と詩と道徳の教えとに満ちた素晴らしく興味ある物語であることを発見するだろう。いまひとつは、もう一つの素晴らしい古典本、すなわち「大自然」という本を読むことである。
そして、大自然が君をたのしますために作った驚異と美について、できる限り観察し研究することである。」
ガールスカウトの「やくそく」の最初の項目に「私は 神(仏)に対するつとめを行い・・・・」とあります。リーダーのための手引きの解説には「神に対するつとめの本質は、神または創造主に対する信仰を探求する必要を認め、人間よりもなお高いところにある力や、至高の精神的道義の存在を認めることである」と説明されています。BP自身はキリスト教の世界に生きた方ですが、スカウト運動では、世界連盟に加入している人々の様々な信仰すべてを受け入れています。但し、自分の宗教または人間以上の大きな力を大切に思い、謙遜な心を持つようにと導いておられました。信仰の基になる聖典(聖書や経典など)は長く広く読まれている古典であり、それを読んで知ることと、人間の力を超えた至高な力が働いて存在し、変容する大自然を感じ取ることは謙遜な心を養うための重要な手立てであると強調しておられます。「ローバリング ツウ サクセス」は年長のボーイスカウトのためのテキストです。「隊長の手引き」とともに、ガールスカウトの成人会員はスカウト運動理解のために一度は読むべき創始者の著書だと思います。
テンダーフット部門リーダー 松下 倶子
BPのことば(16)
「人格を養うための貴重な一歩は、一人ひとりに責任を持たせることである。
これは、パトロールをとりまとめる責任を持つパトロールリーダーを任命することですぐ実行できる。自分のパトロールのメンバー一人ひとりをしっかりと捉え、その資質を向上させるのはパトロールリーダー次第である。
これは大変な任務のように聞こえるけれど、実際にやってみればできるのである。」
2011年、新年を迎え、新たな気持ちで、「今年こそ8団の集会になるべく出席しよう」思うスカウトや、「今年はもう少し計画的に、準備のできた集会をしよう」とはりきっているリーダー、「今年も充実した8団運営をしていこう」思いをめぐらせてくださっている団委員会メンバーの方々がいることでしょうと心強く思っています。
この頃8団に限らず全国的にスカウトの数が減少して、一つの団の人数が少なくなっています。少ない人数ならば、その少ないスカウトたちをより丁寧に支えて、スカウト精神を身につけた女性に育て上げようとする真剣な取り組みをし、一人のスカウトの行いを見て、ガールスカウトになりたいと思う少女やうちの子もガールスカウト活動に参加させたいと思う親御さんたちが増えるようになるとよいと願います。そのためには、今回のBPの言葉を深く心に留めて、スカウティングの基本の基本であるパトロールシステムをとって活動しているかどうか確認したいと思います。人数が少ないからと毎回、集会の全時間を全スカウトと全リーダーが一つの輪になって話し合いをしたり作業をしたりして済ませてしまっていませんか。スカウト数が1人とか2人なら「単一制」と呼ぶ全員集会をすることになりますが、4,5人いたら、2人ずつとか2人と3人とかのパトロールを作って名前を考え、目標を立て、パトロールリーダーを決めて(短期間で交代してもよいのではないでしょうか。)集会の中のある時間をパトロールの時間とすべきです。欠席の人がいたら、今回の集会でやったことの報告や連絡、次回の予定などをパトロール内でするようにすることが大事です。「自分のカヌーを自分で漕げるスカウト」育てを目指したいと思います。能力のある熱心なリーダーであっても、全てのことをリーダーが主導するのはスカウティングではありません。ブラウニー、ジュニア、シニア、レンジャーともに、一度原点に返って確かめましょう。
テンダーフット部門リーダー 松下 倶子