8団の礎(いしずえ)
BPのことば(17)
「愛するスカウトたち
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神は、一生幸福で楽しく暮らせるよう、私たちをこの世界に送ってくださったのだと
私は信じている。幸せというのは、お金持ちになったり、単に仕事上で成功したり、
思い通りのわがままができることではない。幸せになる第一歩は、子どもの間に健
康で強い体にしておくことである。そうすれば、あなた方が大人になった時に世の中
の役にたつことができ、人生を楽しむことができるのだ。
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幸せを得る本当の道は、他の人々に幸せを与えることによって得られるものなのだ。
あなた方の見出した世界よりも、少しでもこの世界を良いものにして後に残すならば、
あなた方が死ぬ順番が回ってきた時、自分は自分の最善を尽くし、時を無駄にしな
かったという幸せを感じながら満足して死ぬことができる。
このようにして常に備て、幸せに生き、幸せに死ぬことーいつもスカウトの「やくそく」
を忘れず、しっかりと守りーあなた方が大人になった後でもーそのように努めればあ
なたがたを神さまは守ってくださるのだ。
あなたたちの友 ベーデンーポウエル」
(・・・・の部分は省略したところです)
今回のことばはBPの最後のメッセージです。
2月は世界中のガールスカウト、ボーイスカウトにとって最も重要な月。
2月22日がロバートベーデン・ポウエル、オレーブ・ベーデンポウエルご夫妻の共通のお誕生日だからです。昔、22日に向けてご夫妻へ世界中のスカウトからお祝いが贈られたことにご夫妻は喜びながら「私たちのお祝いをくれる代わりに世界中にスカウト活動が広がるように願い、また他の国のスカウトを思い合う日にしてほしい」と言われたのです。
以後22日を「ワールドシンキングデイ」と呼び、他の団、県、他国のスカウトとのカード交換など意義ある活動をし、スカウト運動の発展、充実を願って「ワールドシンキングデイファンド」に献金するようになりました。2月を「国際の月」と呼ぶこともあります。
それぞれが、自分がガールスカウトの一員であるということはどういうことか、どのような人になるべきかなどをよく考えてみる月にしたいと思います。
テンダーフット部門リーダー 松下 倶子
BPのことば(18)
「自分は、自分だということを覚えておきなさい。あなたには、あなた自身の人生があり、成功も幸福もあなた自身の手でつかむものである。誰もあなたの代わりにつかんではくれない。」
「物事を自分でする習慣はだんだんに身に付き、日々の仕事の細部にまで及ぶようになる。また、当たり前のこととして、「やってもらいたいと思うことがあれば自ら行う」ということが日常茶飯事となる。家庭のさ細な仕事でさえも、魅力に富み、あなたに多くのすばらしいことを教えてくれる。」
今年度も年度末を迎えるときになりました。このときにBPの二つの言葉に注目したいと思います。
ガールスカウト活動に参加する事について、テンダーフットの頃は自分で入団したいと言い出す少女は殆どなく、大人の気持ちで集会に連れられてくるという場合が多いと思います。
ブラウニーも、もしかしたら、そういうひとも多いかも知れません。
でも、ブラウニーの3年間の活動を経験した後、ジュニアにフライアップする時は自分で考えて自分で決めるように働きかけることが大事だと思います。
フライアップして、ガールスカウトとして、自分を磨き続けるかどうかをリーダーと話し合って、または保護者の方々と一緒に考えて、スカウト自身が登録したいという気持ちかどうか確かめてから登録日を迎えてほしいと願います。
シニア、レンジャーへのフライアップは勿論、学校生活、部活、お稽古事等々、自分の生活全体を自分で管理できるように計画してほしいと思います。自分で決めたら、決めたことに責任をもって実行できるよう時間や課題への取り組みを上手に配分するように努力してほしいのです。そうしたトレイニングは大人になってから自立した女性としてのバランスよい生活づくりに役立つのではないでしょうか。
フライアップ時の自己決定をきちんとするということは、現行の日本のプログラムで重視していることで、バッジブックの最後のページに「フライアップの決意」を記録するようになっています
テンダーフットリーダー 松下 倶子